読書百遍

会計・税務プロフェッションを目指している人の日々是好日

【連載】修士論文審査に落ちましたが、なにか? Vol.4

第4回 基礎知識


 今日は実は3月中に落とした論文を書き上げるために猛威作成中。
なので、今後大学院を考えている方のための参考文献紹介。


昨日、ご紹介した金子租税法は10㎝以上、1000ページ以上に及ぶ重厚本のため、初心者には厳しいと思います。形だけで言えば、よもや凶器です。そういえば、どこからのラノベでジャンプを武器にしてたな。腹に仕込めば、拳銃の弾除けになること間違いなしの太さです。


ですので、税法初心者の方は、まずこちらの一冊を通読下さい。

税法入門 第7版 (有斐閣新書)
税法入門 第7版 (有斐閣新書)
有斐閣

先ほどの金子租税法のダイジェスト版です。安価ですし、すぐ読み終わります。入試前に7回は読みました。


他におススメとしてこちらの書籍も口語体で、254ページとボリュームも少なめ。佐藤教授は先の金子先生のお弟子さんでもあります。

プレップ租税法 第3版 (プレップシリーズ)
プレップ租税法 第3版 (プレップシリーズ)
弘文堂

他におススメとして、こちらの増井教授の本も入学が決まって購入した本です、

租税法入門 第2版 (法学教室ライブラリィ)
租税法入門 第2版 (法学教室ライブラリィ)
有斐閣

税法となると学説として明確に分かれていませんが、国立では東大派と京大派があるように私は見ています。東大の金子教授、京大の清永教授が租税法学第1世代。その京大の清永教授のお弟子さんにあたる岡村教授のこちらの本も377ページと比較的少ないボリュームで読みやすいです。

ベーシック税法 第7版 (有斐閣アルマ)
ベーシック税法 第7版 (有斐閣アルマ)
有斐閣


≪本日のポイント≫
 初心者が陥りやすい罠・・・それは租税回避。
 新聞などでも取り上げられるし、とっつきやすいですが、テーマが絞りづらく失敗すると書き上げられません。某名誉教授は、租税回避と権利確定基準が大嫌いとか・・・


上記の書籍を読むときは、どんなテーマで書くか考えながら読むとよいです。
例えば、金子租税法を読むときに段落の文末で教授が断言していないものというのはまだ学説も固まっていないため、テーマにしやすいというのが、青木丈教授から頂いたありがたい教え。といっても、これは審査落ちた後に聴講しまくっていた他専攻の生徒との交流で教えてもらったありがたい話で、もっとそういうことを自分の専攻で教えていただきたかったと・・・いや、文句ではないですよ?密やかな希望ですよ?というか要望ですよ?


ぶっちゃけ、学生の学力落ちていますよ?私がいたわけですからという話で・・・